Column コラム
【27】戦略・方針③ 部下に上長目線で考えてもらうために、どうコーチングをする?
この記事は、足立 晋平が監修しました。
詳しくはこちら部下・メンバーと戦略や方針について議論を深めることもあるかと思います。
今回のテーマは「戦略や方針において、より良いコーチングを行うヒント」について考えていきたいと思います。
戦略や方針についてコーチング的に部下に質問を投げかけ、答えを引き出そうとすると、よくあるのが「見えている視点がどうもなぁ・・・。」「もう少し中長期的に考えてもらえるといいんだけどなぁ・・・。」そんな感想をお持ちになったこともないでしょうか。
今回は3つの「視」というお話をヒントにコーチングをより深めていくヒントをお伝えしたいと思います。
①視座(どこから見るか)
多くの場合、戦略や方針を部下は現場に近い目線で考えて、意見を出すことでしょう。
それはそれでいいのですが、部下の成長を願うのであれば視座を高めるような質問を投げかけてみるのも1つかもしれません。
例えば、「経営レベルで考えると今回の戦略はどのあたりがポイントになるんだろうか?」こんな形で質問を組み立てるのも1つかもしれませんね。
②視野(どこまで見るか)
これも多くの場合、時間的にも空間的にも近いものしか見ていないことが多くあるのではないでしょうか。
ここから部下のためにはより遠くまで時間軸、空間軸で考えさせる必要が出てきます。
今期の話だけではなく、「来期、あるいは3年後を見据えると、今回の戦略で何をしておく必要があるのだろうか?」そんな形で部下の視野を広げるような働きかけをしてみてください。
③視点(どこを見るか?)
色々と見るポイントはあるわけすが、“表”もあれば“裏”もあり、“横”もあるかもしれない。それぞれの対象についてあるいは現象について、「逆の立場から考えるとどうなるんだろうか?」あるいは、「競合の目線で考えるとどのようなことが必要になるだろうか?」「顧客の視点で考えると何が重要なんだろうか?」こんな形で部下がどこを見るのかについて思考を誘導していく。そのような関わり方もヒントになるのではないでしょうか。
この記事の執筆者
WRITER足立 晋平代表取締役社長
大手人材サービス会社にて、新規事業を立ち上げ子会社の執行役員営業部長としてメンバー25 名のマネジメントに携わる。その後、グローバル展開の大手人材開発コンサルティング会社に転職。各種人材開発プロジェクトに携わる。2012年より現職。100社を超える中堅・大手企業の組織活性化や人材育成を支援。