この記事は、足立 晋平が監修しました。

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部下の経験を成長に繋げるために、より効果的にコーチングを行うためにはどうすればいいのでしょうか。

今回は、その点について考えていきたいと思います。

上司としては、現在取り組んでいる部下の仕事を通じて、より高く、より早く部下に成長してもらえると嬉しいですよね。

そのためにも1on1ミーティングを活用して、是非部下の成長に拍車をかけていきたいものですね。

では、そのためにはどのようなことを考えていけばよいでしょうか?

ヒントは、経験学習モデルという考え方にあります。

一般的に人は、経験を通して成長すると言われていますが、より正確に言うと、“経験を振り返る”ことで成長するともいわれています。

この考え方を一度整理しておきましょう。

経験学習モデルでは、人は何かしらの経験をします。

その経験を省察(振り返り)し、その振り返りから概念化(教訓)を導き出し、そして次に試すことを実践し(試行)、また経験していく。

このサイクルをグルグルと回していく中で成長に拍車がかかると言われています。

これをコーチングの中で活かすとどのような形になるのでしょうか?

① 経験「今週はどんな仕事をした?」

例えば、このような問いかけを1on1ミーティングの中で試してみてはいかがでしょうか。

まず、経験については「今週はどんな仕事をした?」「どんな経験をしたのか教えてもらえるかな?」

このような問いかけで、部下の経験をいったん洗い出してもらいましょう。

 

② 省察「うまくいった点は?課題は?」

そして次に、省察。簡単に振り返る質問を投げかけます。

「上手くいった点はどんなところかな?」反対に「うまくいかなかった、課題としてあげられるのはどんな点か?」

このような質問を通して部下に投げかけ、考えさせることが大きなポイントとなります。

 

③ 概念化「今回得られた教訓は何?」

そして3つ目は概念化です。

この経験や省察という質問では、部下は“具体的な事象”について答えることが多くなると思いますが、それだけでは次の実践へとは結び付きにくいものです。

ここで例えばこんな質問をしてみると効果的です。

「今回のこの仕事、あるいはプロジェクトで得られた教訓があるとしたらとしたらどんな点か?」

今回の仕事を通して得られた教訓を導き出すのが概念化になります。

 

④ 試行「次の仕事では何を試す?」

そしてこれを次の経験に活かすための試行というフェーズに移ります。

質問の例としては、「次の仕事では、今回学習したことで何を試していこうか?」このような問いを投げかけて、部下に考えさせていくことで部下の経験学習サイクルをグルグルと回していく。そんな場に1on1ミーティングを是非使ってみてください。

この記事の執筆者

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足立 晋平代表取締役社長

大手人材サービス会社にて、新規事業を立ち上げ子会社の執行役員営業部長としてメンバー25 名のマネジメントに携わる。その後、グローバル展開の大手人材開発コンサルティング会社に転職。各種人材開発プロジェクトに携わる。2012年より現職。100社を超える中堅・大手企業の組織活性化や人材育成を支援。