コラム
【21】目標設定・評価③ 無難な目標を設定しがちな部下へのコーチング!?
この記事は、足立 晋平が監修しました。
詳しくはこちら今回のテーマは、「目標設定や評価についてより良いコーチングをしていくためのヒント」をご紹介いたします。
さて、1on1ミーティングにおいて、部下に対して「どのようなことに取り組む?」
このような投げかけから目標設定についての対話を行うことも多くあろうかと思います。その際によくありがちなのが、非常に枠にはまった、狭い範囲での目標設定になってしまう。
上司としては「もっと大きく考えて欲しいのになぁ・・・。」そんな思いをすることは無いでしょうか?
これはメンタルブロックと呼ばれる自分の勝手な思い込みや制約によって非常に限定的な範囲で目標を立ててしまう。そんな状況になっているパターンです。
本人の成果のためにも、成長のためにも、このメンタルブロックから先にある大きな目標を部下とともに上司が考えるサポートをしてあげられるといいのではないでしょうか。
では、どのような形でコーチングを行えば、このようなメンタルブロックの先にある目標を設定できるのでしょうか?
この際に使える便利な質問があります。
「魔法の杖」という質問です。魔法使いの魔法の杖をイメージしてください。
フレーズとしては、「制約がなく、なんでもできるとしたら、どんなことをやってみたい?」
そのような形で部下に投げかけてみてください。
いったん制約を外すと部下としては本来やりたかった色々な話が頭をよぎります。
普段は「予算や期日」、「お客様の都合」など、勝手に自分の頭の中で様々な制約を持ちながら部下は仕事を進めています。
その制約は多くの場合、部下の仕事の喜びを奪うことになっていることも少なくありません。
目標は一体何ために立てるのか?
部下のモチベーションを高めるためという要素がおそらくもっとも大きいのではないでしょうか。
では、モチベーションを高めるための目標とはいったいどういうものなのでしょうか。
本来、部下が心の底からやりたいようなそんなテーマ、そんな目標が部下のモチベーションが上がる良い目標と言えるのではないでしょうか。
是非、部下とのコーチング面談、1on1のセッションの中で、この“魔法の杖”をうまく活用したコーチングセッションを行ってみてください。
この記事の執筆者
WRITER足立 晋平代表取締役社長
大手人材サービス会社にて、新規事業を立ち上げ子会社の執行役員営業部長としてメンバー25 名のマネジメントに携わる。その後、グローバル展開の大手人材開発コンサルティング会社に転職。各種人材開発プロジェクトに携わる。2012年より現職。100社を超える中堅・大手企業の組織活性化や人材育成を支援。