この記事は、足立 晋平が監修しました。

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上司が部下と両者が対等に議論をし合う、そのような場面もたくさんあると思います。

部下となかなか深い議論が出来ない。

こんな経験はございませんか?

今回は、議論を深めるためのヒント①「議論の抽象度をコントロールする」をお伝えします。

議論の抽象度をコントロールする・・・そのポイントは「ピラミッド構造」です。

議論の抽象度とはピラミッド構造で説明されることが多くあります。

ピラミッドの上になればなるほど、抽象的な話題

ピラミッドの下になればなるほど、具体的な話題

ピラミッド構造を意識しながら、議論の抽象度をコントロールすることで、より部下と深い議論ができるようになります。

例えば、部下が「最近、上手くいかないんですよ~」と抽象度の高い発言をしたとして、その回答が「上手くいかないのか。がんばれよ。」それで終わってしまっては、1on1の意味がありません。

ボヤっとした抽象度が高い状態のままで話を進めてしまうと、曖昧な議論になってしまいます。

 

1.具体化

このような場合には、抽象度を具体的にして掘り下げていく必要があります。

では、具体化するためには、どのような質問をしていけばいいのでしょうか?

色々な聞き方があると思いますが、一番シンプルな質問は「と、いうと?」という問いかけです。

「最近、上手くいかないんですよ~」

「と、いうと?」

このような問いかけをすることで、部下は、より具体的な情報を上司に対して発言することになります。

「どうも体の調子が悪くて・・・」

 

2.横展開

それに加えて、より広く情報を引き出すための問いかけがCの問いかけになります。

他には?」という問いです。

「最近、上手くいかないんですよ~」

「と、いうと?」

「どうも体の調子が悪くて・・・」

「なるほど。他にはあるかな?」

というと、他の情報が具体的なレベルで出てきます。

「隣の席のAさんと上手くいってないんです。」

そんな情報が出てくるかもしれません。

そこからさらに掘り下げて具体的な情報を引き出してもいいでしょう。

 

3.抽象化

反対に、抽象度を高めるための質問がBになります。

例えば、「最近、メンバーのAくんのやる気が無いんですよ。」

その際は「つまり?」という質問をすることで抽象度を上げることもいいでしょう。

「最近、メンバーのAくんのやる気がないんですよ。」

「なるほど。他には気になることある?」

「Bくんもどうもやる気が下がっているようです。」

「なるほど、他には?」

「Cさんもそう言われると、しんどそうにしてますね。」

「なるほど、つまりどういうことだろうか?」

という形で抽象度を上げると、部下は考えて発言することになります。

「つまり、職場が少し疲弊しているのかもしれないですね。」

あるいは、「つまり、職場の育成が上手く機能していないのかもしれないです。」

こんな形で抽象度を時に下げ、時に上げていくことで、より深い議論になっていくことでしょう。

上司が何かを教えたり、伝えたりするティーチングや部下の意見を引き出すコーチングもあるが、両者が対等に議論をしあう、そのよな場面もたくさんあると思います。

この記事の執筆者

WRITER

足立 晋平代表取締役社長

大手人材サービス会社にて、新規事業を立ち上げ子会社の執行役員営業部長としてメンバー25 名のマネジメントに携わる。その後、グローバル展開の大手人材開発コンサルティング会社に転職。各種人材開発プロジェクトに携わる。2012年より現職。100社を超える中堅・大手企業の組織活性化や人材育成を支援。