Column

この記事は、足立 晋平が監修しました。

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今回のテーマは、「業務・組織課題におけるコーチング」のヒントです。

例えば、「業務や組織について今、何が問題か?」

そんなテーマで部下と対話を進めているとしましょう。色々な意見がここでは出てくると思います。

「Aさんがなかなか協力してくれなくて。」

「予算が少ないから、もうどうしようも無いですよ。」

「お客さんの物分かりが悪くて前に進まないんです。」

こんな声も聞こえてくることも多くあるのではないでしょうか。

もちろん、これらの意見は上司としてしっかり拾い上げて聞いてあげること。聞くことに徹すべし」というのが大原則と言えます。

しかし、これらの発言はキーワードで言うと“他責”の発言になっていますね。

この“他責”の発言を“他責”のまま引き受けていたとしても業務課題、あるいは組織課題が改善に繋がることはありません。

では、どうすればいい良いのでしょうか?

「同僚が悪い、上司が悪い、お客さんが悪い」この“他責”の状態から、自分の責任の範囲内で何ができるか“自責”の状態へ上司としては切り替えてあげるコーチングをする必要があります。

では、どのような問いかけを通じてこれを実現していけばいいのでしょうか?

いくつかフレーズがありますが、キーワードはすべて同じです。

「あなたがこの状況でできることは何ですか?」

「あなたはどうしますか?」

「あなたが影響を及ぼすことができることは何ですか?」

といった形で主語「あなた」が一体何ができるのか?

そういった形で切り替えるための質問を上手く使ってみてください。

“他責”で考えることがすべて悪いわけではありませんが、いったんこれらを引き出し切った後は、前向きに取り組めるように、是非、“自責”への切り替え質問を効果的に使ってみてください。

この記事の執筆者

WRITER

足立 晋平代表取締役社長

大手人材サービス会社にて、新規事業を立ち上げ子会社の執行役員営業部長としてメンバー25 名のマネジメントに携わる。その後、グローバル展開の大手人材開発コンサルティング会社に転職。各種人材開発プロジェクトに携わる。2012年より現職。100社を超える中堅・大手企業の組織活性化や人材育成を支援。